自治体で使用される大型モデルから、コンパクトな家庭用リモコン機まで、芝刈り機の寿命と信頼性を支えるのは定期的なメンテナンスです。「動いているから大丈夫」と放置すると、小さな不調が積み重なり、切断性能が低下するだけでなく、部品の故障や高額な修理につながる可能性があります。芝刈り機の手入れは難しくありません。次のポイントを押さえましょう。
使用後の「基本清掃」を徹底
刈り取り後は本体と刃に草屑や土がこびりついています。放置すると通気口の詰まりの原因になり、草汁による金属部の腐食を促進します。木製の棒で刃に絡まった草を落とした後、高圧洗浄機で水洗いしましょう(モーターやバッテリーなどの電気系統は避けること)。ガス動力の機種は、燃料タンクの蓋をしっかり閉め、ほこりの侵入を防いでください。水洗い後は、特に刃部分を完全に乾燥させ、錆を防ぎます。
「要部点検」を習慣化
刃は芝刈り機の心臓部です。使用前には欠けや変形がないかを確認し、不具合がある場合は即時交換を。損傷した刃は切断ムラや振動の増加を招きます。タイヤの空気圧も要チェック。圧力不足は転がり抵抗を増し、バッテリーや燃料の消耗を早めます。電動モデルの場合は、バッテリー端子の緩みや酸化にも注意。乾いた布で端子を拭き、充効率を維持しましょう。
「潤滑メンテナンス」を適宜実施
刃のシャフトや車輪のベアリングなど、可動部は潤滑不足で磨耗が進みます。専門の潤滑剤を20時間使用ごとに塗布し、機械に「油を差す」イメージで摩擦を軽減させてください。ガソリン機の場合はエンジンオイルの定期交換も必須。取扱説明書に記載された適正オイルを選び、劣化したオイルによるエンジン寿命の短縮を防ぎましょう。
長期保存時は「特別対応」を
1ヶ月以上使用しない場合は、機体を完全に清掃した後、直射日光と湿気を避け、風通しの良い場所で保管します。電動モデルはバッテリーを外して別保管し、1ヶ月に1回は充電を。ガソリン機は燃料タンク内のガソリンを抜き、劣化によるキャブレター詰まりを予防してください。これらの対策で、5〜8年の長期使用が可能になり、買い替え費用と手間の両方を節約できます。